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小さく切り取る毎日

介護の仕事のことや准看護学校の生活のこと、旅、気になったことなど

「写真を撮ってくれるのかね、…こんな老いぼれ婆ちゃんでよければ」

 「自分なんか、こんな老いぼれ婆ちゃんなんか…」それが口癖のあるおばあちゃん。

今日は、クリスマスカード用の写真を撮らせてもらった。

何十人もの子供を取り上げてきたその手と眼差しからは、彼女の生き様を知ることができる。表情ももちろんそうだ。普段からそんな顔をもつ彼女の、それ以上のベストをおさめるには、一体どうしたらと思っていた。

 写真を撮るために対面する。何の表情も作らなくても、彼女らしさがレンズ越しに100%伝わってくる。でも「もっといい顔を見たい」、そんな欲求を抑えられずにいたその時に。ふとおばあちゃんはあのいつものセリフを言った。

「どうかね、老いぼれ婆ちゃんは?」

とっさに、「うーん、もっと老いぼれ婆ちゃんになってください笑」と、失礼極まりない応答。もっといい顔を見たいが、どうすればいいのか、葛藤の中言葉は出てきてしまった。

 

すると彼女は顎を高く上げて、少し目を細くして大きく笑い始めた。

自信にあふれた、その人生の壮大さを感じさせる笑顔。

シャッターをきり、漏らさざるを得ない「すごいな」の言葉。彼女の人生を一瞬にしてぶつけられた感覚。

そのエネルギーに、「だからお年寄りとの付き合いがやめられないんだよねー」と改めて思った。